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初夏の診療帰省(2)

 
 快調に、田舎に向かっている。
 車の数は、めっきり減った。
 助手席も、読み上げる文字も探すのに飽きたようだ。
 朝食にすることにした。

 パーキング内で、離れた所にある休憩所に、朝食を並べる。
 品数は少ないが、外で食べる朝食は格別である。
 口からこぼれても、お茶をこぼしても、むせて米粒などをふき出しても、何の心配もない。
 注意の言葉をかけることもなく、なすがままにした。
 気温は、寒くもなく、暑くもなく、心地よい。
 この季節、虫などが飛び交う心配もない。

 あちこちに、同じような朝食の時を迎えている人たちが見受けられるが、最近は年配者が多くなった。
 昔と違って、帰省の際に見かける運転者も、高齢者が多い。
 高齢化社会は、間違いなく訪れているのを実感する。
 こちらも、後期高齢者と準・後期高齢者である。
 いつもと違う格別の味を楽しみ、朝食が終わる。

 遅めの出発であったから、順調な走行といっても、途中で自動車道をおり、一般道をのんびり走り、自然の風景を楽しむほどのゆとりはない。
 ひたすら、突き進む。
 田舎に向かう分岐点に入り、本道とお別れする。
 もう少しで、田舎である。
 
 あと10キロほどで、田舎のインターチェンジである。
 ポツリポツリと、数を数えられるほどの遠慮しがちな雨粒が、落ちてきた。
 暗黒の雨雲に覆われているのでもない。
 ものの1、2分ほどで、突然、激しい雨に見舞われる。
 一寸先も見えないほどの豪雨である。
 ワイパーを最速にしても、前面の景色が瞬く間に消える。
 走行している車がほとんどないとはいえ、危険なほどの雨が車を覆い続ける。
 歓迎の儀式にしては、あまりにも激し過ぎる。
 スピードを控え目に走行していると、止む時も瞬時であった。
 ホッとする。

 そうだ、アジサイだ。
 アジサイを訪ねるのも、今回の帰省の目的でもあった。
 すっかり、忘れていた。
 デイサービスで作ったアジサイも良かったが、また違う意味で自然のアジサイが咲き誇っている姿を見せるのだ。
 頭に、アジサイの場所が、あちこち浮かんで来た。
 
 


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