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パソコンも認知症?

 
 今日で3日目、パソコンが使えない。
 2日前、いつものように、電源を入れた。
 通常より、立ち上りに時間がかかっていると感じていたら、
 "ネットワークへの接続を失敗した"
と、メッセージが出た。
 言い訳のメッセージは、今まで見たことのない内容であった。
 それから、ネットにつなぐことが出来なくなった。
 持ち合わせの知識をフルに使って、修復しようと何度も試みたが、徒労に終わった。

 モデム/ルーターとつながらないことが原因のようなので、まず回線のサービスセンターに電話をした。
 機械による案内が始まり、質問をしてくる。
 言われるがまま、指示どおりに答えに該当する番号を押していると、
 "後ほど相対応する順番が来たら電話をする"
と返答がある。
 さすが、日本最大の通信会社、おっとりしている。
 「たかがネット、つながらなくとも人生は変わらない」
とでも言っているようだ。
 相手が人であれば懇願もできようが、相手が機械では、手立てはない。

 しびれを切らすころ、電話がかかって来た。
 あれやこれやと、矢継ぎ早に、いろいろな指示が出される。
 やったことのあるものもあるが、初めて試みる操作もある。
 1時間半を超えた。
 相手も、想定外の時間を食っていると感じのか、想定した手立てを出しつくしたのか、次の指示の間隔が空くようになった。
 どうも回線が原因ではなさそうだと感じ始めた。
 相手も、そう結論付けたようで、プロバイダーに聞いてほしいと言ってきた。
 了解である。

 プロバイダーに電話した。
 こちらは、人間様がすぐに出た。
 似たような事を、一通り繰り返した。
 改善される雰囲気は、まったく無い。
 時間だけが過ぎていく。
 受話器を当てている耳が痛くなる。
 暗黙のうちに、今日はこれくらいにしようという雰囲気に包まれる。
 相手の話では、プロバイダーの問題でもなさそうだと、思い始めたのも、中止しようと判断する理由でもあった。
 いろいろ試し、充実した日であった。

 翌日、プロバイダーではなく、パソコン・メーカーのサービスセンターに電話した。
 こちらも人が相対応したが、総合受付のようで、マニュアル通りであろう簡単な質問の後、パソコンを購入してから1年を経過しているので、有料になるという。
 どうするかを重ねて聞いてくるが、パソコンが使えないのだから、「止めます」といえる客などいるのだろうか。
 承知すると、請求書を送るので、郵便番号から住所、電話番号、フルネームをしっかり質問された後、担当者から電話をするという。
 
 1時間も過ぎたころ、電話がかかって来た。
 昨日に試された様々な操作を、重ねて試みる。
 同じことなのだが、自分の指示で試さないと納得がいかないらしい。
 試みて、そして、すべてうまくいかない結果が待っているのは、当然である。
 電話の向こうで、心なしか、沈黙が多くなってくる。
 "だから言っただろう" というのをジッとこらえて、次の指示を待つ。

 ふと、似たような情景を思い出した。
 介護の生活に入った時、いろいろな病院を回った。
 いま住むところと、田舎にある病院などを、である。
 行くたびに、同じように検査を行って、不思議に思った。
 いま住んでいるところでは、毎年、無料検診の案内が来る。
 毎年欠かさず受けていて、結果はファイルに綴じてあった。
 それを持っていくのであるが、なぜか同じ検査を病院ごとに行わされたのである。

 しばらくすると、状況を総合的に判断して、対処方法を探してから再び電話をするから、いったん電話を切るという。
 有料であるから、他社のせいにする態度ではない。
 続きは、明日にしたいと申し出ることもできないようだ。
 このまま待っても、良い知恵もなさそうだし、了解する。

 故障は直らないものと、あきらめの気持ちに変わったころ、電話がかかってきた。
 指示どおりに、操作を繰り返す。
 30分ほど繰り返しているうちに、突然、復帰した。
 あまりにも、あっけない復帰であった。
 さすが、有料の"サービス"である。
 礼を言って、電話を切った。

 昨日の真夜中にも、電話があった。
 受話器を取ると、認知症を元に治すやり方が見つかったという。
 あまりの喜びで、目が覚めた。
 夢だった。
 
 


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