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女の着替えは長い

 
 少し早めに起きる。
 今日は、ちょっとした挑戦をすることにしたからである。
 この半年間で、出来ないことが多くなった。
 症状に任せて、当人に考えさせずに介護してしまうと、さらにどんどん進むそうだ。
 "出来るだけ自分でさせるように"、との助言を、今日の着替えで実行しようと思っている。
 今日は祭日、ディサービスもない。
 時間は、余るほどタップリある。
 最小限の声をかけるだけで、朝の着替えに挑戦するのである。

 声をかける。
 最近は、返事があっても、起きてこないことが多い。
 起きてこないことには、どうにもならない。
 いつもの通り、声をかけ続ける。

 やっと反応があり、這って出てきた。
 ずいぶん眠たそうだ。
 すっきりしたお目覚めではなさそうだ。
 背中まで濡れている。
 部屋に留まるよう、声をかける。

 いよいよスタートである。
「オムツが濡れていたら、交換したら?」
「濡れていないよ」
「濡れているように見えるけれど」
「濡れていないよ」
 会話が成り立たない。
 ここは譲ることにした。
「オムツを交換したら?」
「交換したよ」
「交換していないよ」
「したよ」

 すでに濡れている布団ではあるが、新たな場所が、水気により色が変わっていく。
 急いでビニールのシーツを敷く。
 交換をしたと言って聞かない。
 止むを得ず、具体的な指示を出してしまう。
「これと交換して」
 紙オムツを渡す。
 説得を繰り返し、やっと不承不承ながら了解したようだ。

 パジャマのズボンをはいたまま、紙オムツを履こうとする。
「何か変だよ」
 返事が無く、片足を入れている。
「ズボンを脱いで」
 どうすれば良いのか分らない仕草をする。
「これを脱いで」
と、指で示す。
 やっとズボンを脱ごうとするが、なかなか苦労している。
 時間は、たっぷりある。
 急ぐことはない。

 ズボンを脱ぐものの、オムツの上からオムツを履こうとする。
 濡れた紙オムツを排除し、新しいオムツと交換するまで、とてつもない時間が過ぎた。
「次は?」
「交換したよ」
と、そのまま居間に行こうとする。
「ズボンを、はいていないよ」
 返事がない。
 理解できていないようだ。
 工程は、始まったばかりである。
 パジャマのズボンをはき、パジャマの上と下着を脱いで、新しいものと着替える工程が残っている。
 なのに、こちらが疲れてしまった。

 一つの工程でかかった時間から推定すると、予想もできない時間を要しそうだ。
 お腹もすいた。
 あきらめた。

 いつもの着替えをするやり方に戻す。
 やはり、女性の長い着替えには、付き合えない。
 
 


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