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ドライブの日が再開された(2)

 
 夕食時に、今日の感想を聞いてみた。
 返答がない。

 どこに行ったかを聞いてみる。
「野球を見てきた」
「スキーを見てきた」
「かけっこを見てきた」
・・・・・・・・・・・・・・・・・
 何のことか分らない。
 似たようなことを繰り返す。
 食事を準備している間、テレビを見ていた。
 そこに映っていた内容のようだ。

 さらに、話しが続く。
「女の人が、子供を抱っこしていた」
「頬をつけていた」
「手をつないで、歩いていた」
「バスに、ぎっしり人が乗っていた」

 こちらは、渋滞で止まっている時に見た記憶だろう。
「商店街を見に行った」
があったからである。
 
 帰路の際、
「空き家が多いねー」
を繰り返していた。
 シャッターが閉じているところは、すべて空き家だという。
 祭日だから、銀行などはシャッターが閉まっている。
 空き家だと裁定されたら、銀行などは驚くだろう。
 一般の住宅も、家の前に車など何も置いてなければ、空き家だといっていた。
 田舎の家は、空き家も同然になっている。
 それを思い出したのだろうかと心配したが、そうではなかった。
 乗車時の新しいフレーズが、また1つ増えた。 
 
 次の話は、デイサービスの話しのようだ。
 楽しそうに、話している。
「車の中から見たよ」
「今日は、知っている人が、だれもいなかった」

 ここまでは、理解できた。
 1つだけ理解できないことが、1つだけあった。
「飛行機に乗ってきた」
 今日は、空港近くを通らなかった。
 また、空に飛行機を見かけることもなかった。
 それなのに、何度も、真剣に繰り返す。
「いつもは飛行機で来る人が、今日はバスで来た」
とも言う。
 最後まで、意味を推定できなかった。

 父は、母を飛行機に乗せてあげたかったようで、果たせなかったのを気にしていた。
 喜寿のお祝いに、約束を果たした。
 沖縄への行き帰りに、初めて飛行機を経験した。
 観光用のヘリコプターは何度も乗ったが、本格的な飛行は、この1回だけのはずだ。
 どうも、その経験とは無関係のようだ。

 ドライブの楽しみに、食べ物がある。
「美味しいね」
といっていたのに、こちらも、すっかり忘れている。
 ここ数カ月で、大きく変わっていた。

 大好きな海も、消えていた。
 
 


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